045767 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

火曜日

火曜日




私は絵を描くのが大好き。

だから毎週火曜日に公園に来て、花とか木とか草や人を描いてるの。


火曜日にくるのは、毎週月曜日に老人会の人が公園のゴミ拾いをしてくれて、

とてもきれいになっているから。

それだけじゃなくて、成績が悪くて、

絵を毎日描いているどころじゃないという理由もあるんだけど・・・・・。




いつものように公園で絵を描いていると、

毒々しくも見える鮮やかな色の蝶が飛んできた。

その蝶は私の周りを少し飛んで、

まるで「ついてきて」と言ってるかのように茂みのほうに飛んでいった。

茂みの中にはその蝶と同じ種類の蝶が蜘蛛の巣にひっかかっていた。

私はこの蝶を迷わず助けてあげた。


蝶は「ありがとう」と言っているように私の周りを飛んでから、

空高く飛んでいった。

その蝶が飛んでいってすぐに私は足に違和感を感じた。

私の足には蜘蛛がいた。

私は反射的に手で払って、落ちた蜘蛛を踏み潰していた・・・。




また私は公園でいつものように絵を書いていると、先週みた蝶がまたやって来た。

先週みたいなことがあるのかと思い、私はその蝶の後をついていった。


蝶は花壇の花の上にとまった。

その花を良く見ると、茎にさなぎがいた。

見つけてすぐにさなぎに変化が現れた。

私は急いでスケッチブックと鉛筆を持ってきた。


私は蝶のおかげで滅多に描くことのできない絵を描くことができた。

蝶の恩返し・・・・・ってね・・・・・・。




私は公園であの蝶を待っていた。

そして、またやってきた。

蝶は茂みに向かって飛んでいった。

私も茂みに入っていった。


同じ種類の蝶がまた蜘蛛の巣にひっかかっていた。

助けてあげると蝶は私の目の前で、何かを訴えるように飛んでから、

いつもより急ぐように遠くに飛んでいった。


すぐに蝶が何を言いたいか分かった・・・・・。

気付いた時には、大小さまざまな蜘蛛が私の足首までのぼってきていた。

すぐに手で払ったが次々に登ってきてきりが無かった。

そのときはまだ十数匹だったのが、どんどん増えていった。

茂みから出てきたときは、蜘蛛は全身をはっていた。


茂みから出てきた私を見て、公園にいた人は、

驚いたり、悲鳴をあげたりしていた・・・。

私は段々意識が朦朧としてきて、ついに倒れた・・・・・。


目が覚めると病院だった。




そんなことがあり、蜘蛛恐怖症になった私だが、相変わらず公園にいた。

毒蜘蛛がいたらしく公園中に殺虫剤が撒かれたらしい・・・。

おかげで公園は人がいなくなり、虫もいなくなった。

あの蝶がどうなったかがとても心配だった。

今でも元気にどこかを飛んでいてくれるといいんだけど・・・・・。


そう思ってすぐに真っ白な蝶が飛んできた。

あの鮮やかな蝶とは大違いだった・・・・・。

その蝶は助けを求めるかのように茂みのほうに飛んでいった・・・。

まさか・・・・・・。

同じ種類の蝶が蜘蛛の巣にひっかかっていた。


どうやら私と蝶は蜘蛛との戦いがまだまだ続くようだ・・・・・・・・。


© Rakuten Group, Inc.